オーベルニュ地方・オーベルニュワインの特徴
オーベルニュ地方は、フランスの中央部にあるワイン産地で、パリから約400km離れた山に囲まれたエリアに位置しています。
雄大な自然が残る観光地として人気で、ヨーロッパ最大の自然保護区オーベルニュの国立公園には、ミネラルウォーター「ボルヴィック」の水源地があります。オーヴェルニュワインも、清らかな名水のイメージそのままに透明感を感じるピュアでナチュラルな印象を受けます。
オーベルニュワインは、AOCでの厳格な規制がないため、自由なスタイルでのワインが生産されているのが特徴です。あまりメジャーな生産地ではないため、高品質なワインであってもカジュアルな価格で買うことができます。60%ほどが地元で消費されているため、日本で見かける機会は少ないかもしれません。
オーベルニュワインの味の特徴
オーベルニュワインは、全体的に果実香やアルコール度数、ボリューム感が高いワインとなる傾向があります。それでも、新世界ワインと比較すると、繊細さがあり個性的な味わいのものが多いのが特徴です。こ
れは、ブルゴーニュ地方よりも南部に位置する温暖な気候であることが影響しています。
赤ワイン
赤ワインは、主にピノ・ノワールなどから造られています。果実味豊かで、やや温暖な気候や火山性の土壌からもたらされる柔らかさがあります。ブルゴーニュ地方の赤ワインと比較すると、優しくまろやかなのが特徴です。アルコール度数は高めのワインが多く、ボリューミーな味わいが楽しめます。
オーベルニュ産の赤ワインで人気なのが、「ピュイ・ド・ドーム ヴェレゾン・ピノノワール カーヴ・サン・ヴェルニ」です。
リュット・レゾネという減薬農法で栽培されたピノ・ノワールを贅沢に使って造られています。 カシスやベリー、樽由来のスパイシーさなど、複雑な香りや風味を感じます。赤ワイン初心者の方にも飲みやすいでしょう。
白ワイン
白ワインは、主にシャルドネを多く使って造られています。ブルゴーニュよりも南部に位置しているため、トロピカルフルーツや白桃のニュアンスが前面に出た、フルーティーな味わいが特徴です。アルコール度数は高めで、飲みごたえのあるしっかりとした白ワインに仕上がります。
オーベルニュ産の白ワインで人気なのが、「ピュイ・ド・ドーム ヴェレゾン・シャルドネ カーヴ・サン・ヴェルニ」です。
リュット・レゾネ農法で栽培された、糖度や酸、栄養分が高いジューシーなシャルドネを贅沢に使用して造られています。洋梨やリンゴ、白桃などの豊かな果実味を感じます。 口当たりは柔らかく、余韻がとても長く残るのが特徴です。
代表的なブドウ品種
オーベルニュ地方では、自然環境保護のために減農薬栽培や有機農法など、自然に配慮したブドウ栽培を実践している生産者が多く、ピュアで品質の高いブドウが造られています。
赤ワイン
●ピノ・ノワール
ブルゴーニュ地方原産のピノ・ノワールは、チャーミングな赤い果実という印象ですが、オーベルニュワインではスグリやグーズベリー、野いちごなどの果実味が豊かな味わいに仕上がるのが特徴です。
●ガメイ
オーベルニュ地方の玄武岩土壌で栽培されたガメイは、ボージョレ―地方をはじめフランス国内の多くの石灰質土壌で育ったガメイとは異なり、スケール感のある広がりのある味わいとなります。
白ワイン
●シャルドネ
シャルドネは、ブルゴーニュ地方とシャンパーニュ地方が特に有名ですが、オーベルニュ地方ではジューシーで豊かな果実味、しっかりとした飲みごたえのある味わいに仕上がります。
まとめ
オーベルニュ地方は、美しい自然に囲まれた名水に恵まれたエリアです。オーベルニュワインは、有機栽培や減農薬栽培で造られるピュアで品質の高いブドウから、生産者が美味しいと思う自由なスタイルで生産されているのが特徴です。
フランスワインのイメージに捉われず、自由な味わいを楽しみたい方は、ぜひオーベルニュワインを飲んでみてはいかがでしょうか。