南フランスの銘醸地!ローヌワインの基礎知識・特徴

南フランス

ローヌ地方・ローヌワインの特徴

南フランスのローヌ地方は、AOC認定ワインの生産量でボルドーに続いてフランス国内2位の生産量を誇る大きな産地です。ローヌ地方では、古代ローマ時代よりワイン造りが行われてきました。

ローヌ川は北から南に流れているので、地図上で向かって右側が左岸、左側が右岸となります。ローヌ渓谷から地中海へと吹き抜ける冷たい風(ミストラル)が、雨の湿気を飛ばして乾燥させるので、カビがつきにくくブドウ栽培に適しています。

南北に大きく広がるローヌ地方の気候は、北部と南部で違いが見られます。大陸性気候の影響を受ける北部ローヌ地域では、赤ワインは主にシラー種、白ワインは主にヴィオニエ種を使って、単一品種でワインが造られています。酸味と渋みのバランスが取れた、上質なワインに仕上がります。

地中海性気候の影響を受ける南部ローヌ地域では、多品種をブレンドして造られるワインが主流です。色や芳香が濃く、親しみやすいワインに仕上がります。リーズナブルな価格も魅力です。シャトーヌフ・デュ・パプは、濃厚でスパイシーな赤ワインとエレガントな白ワインが多く造られる産地として知られています。

代表的なブドウ品種

ローヌ地方では、北部と南部で異なる品種が造られています。

ジュン
ここからは、ローヌ地方の赤ワインと白ワインによく使われる代表的なブドウ品種をご紹介していきます。

赤ワイン

●シラー
コート・デュ・ローヌ地方原産で、果実味とタンニンのバランスが良く、若いうちは力強い印象ですが、熟成してくると丸みや滑らかさが出てきます。エルミタージュは、世界最高峰のシラー種の産地として有名です。

●グルナッシュ
ローヌ地方南部で多く栽培されています。乾燥と暑さに強い品種です。果実味が豊かでしっかりとした酸味があり、タンニンは穏やか。ソフトな口当たりで、初心者にも飲みやすいです。

赤ワイン

1分で読める!赤ワインの基本・おいしい飲み方を最短で解説

2019年12月6日

白ワイン

●ヴィオニエ
ローヌ北部が原産で、穏やかな酸とピーチやアプリコット、オレンジ、アカシアなど華やかな香りが何層にも重なり合った、厚みのあるどっぷりとした味わいに仕上がります。ヴィオニエを単一品種として白ワインを造る産地では、コンドリューとシャトー・グリエが有名です。

●ルーサンヌ
ローヌ地方で主に栽培されている品種で、繊細で甘い雰囲気を持つ香りと、しっかりとした綺麗な酸味があります。マルサンヌとブレンドして使われることが多いです。赤ワインの補助品種として使用されることもあります。

●マルサンヌ
ローヌ地方の北部で主に栽培されている品種で、程よい酸がありしっかりしたボディのワインに仕上がります。熟成すると、花やヘーゼルナッツの香りが出てきます。ルーサンヌとブレンドして使われることが多いです。赤ワインの補助品種としても使われます。

まとめ

ローヌワインは、北部と南部の気候や土壌の違いやブドウ品種の特徴から生まれる、バラエティに富んだ個性的な味わいが魅力です

特に南部はリーズナブルな価格のワインが多いので、気軽に試しやすいでしょう。ぜひお気に入りの一本を探してみてください。